| 環境プランニング学会設立趣意書
21 世紀に生きる私たちは、Sustainable
Development(持続的発展)、Sustainable Society(循環型社会)を合言葉に、ビジネスと環境の調和を図っていかなければならない。どんな組織も環境への配慮なしにこの時代を生き抜くことはできないだろう。
一方、組織にはそれぞれ、その規模、活動、製品、サービス、歴史等によって固有の文化、伝統があり、組織の環境への配慮もさまざまなはずである。その組織に環境保全活動が定着し、長く継続していくには、画一的に決められたものではなく、その組織に合ったものであることが肝要である。
それには、組織ごとに、環境に関する諸活動のグランドデザインを描く必要がある。製品に関する環境配慮設計やIR(Investor’s
Relation)、EMS(Environmental Management System)活動などがばらばらに行われるのではなく、有機的に結びついているのが望ましい。ここにグランドデザイン、すなわち包括的な環境プランニングの必要性がある。
環境プランニング学会は、このような時代の要請と組織のニーズに応えることを目的にするものである。
環境プランニング学会では、環境に関することはすべて研究対象にする。文系、理系を問わない。工学、情報学、農学、生態学はもちろん、経営学、経済学、会計学もあれば、社会学、法学も含まれるであろう。すなわち、これまでの学問体系を超えて、「環境」を切り口に関係することはすべて取り扱う。ただし、単科的に研究をするのではなく、それらを組織の環境プランニングによっていかに結びつけるか、これを社会への新しい提案として発信しようとするものである。
環境プランニング学会は、以上のような研究と並行して人材養成の支援も行っていく。組織に固有のグランドデザインをしようとする専門家、「環境プランナー」の育成を側面から支援していく。環境プランナーは、次のようなことに精通している必要がある。
<環境経営、環境リスク、環境配慮設計、環境会計、IR、環境マネジメントシステム、LCA、エコラベル、環境報告書第三者検証、環境格付け、環境センサー、排出権取引、NPO
マネジメント… etc.>
21 世紀に生きる私たちは、環境とビジネスを両立させて、有限な資源を有効に活用し、極力保全していく責任があり、“将来の子孫に負の遺産を残さず、尊敬を得られるよう、すべての組織が賢明な環境配慮を実践していくための環境プランを立案すべきである。”と考える。
これが、環境プランニング学会設立にあたっての趣旨である。
以上
2002
年10 月
環境プランニング学会会長東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻長
東京大学教授磯部雅彦
同副会長東京大学教授板生清 |